【活動報告】OTDワークショップ~無意識の前提に気づくワーク~
3月3日に開催された、組織変革のためのダイバーシティ(OTD)ワークショップにサポーターとして参加しました。
OTDワークショップとは、チーム対抗のクイズ&ギャンブル・ゲームというゲームを通して、私たちが日頃無自覚に受け入れてしまっている社会構造上の不均衡に気づくワークショップです。社会構造上の不均衡は身の回りに多くあるのですが、あまりに自然に存在するので、その存在は見えにくいことが多いです。
例えば、先日、仲間からこんな話を聞きました。
車椅子ユーザーのご友人が美術館に行ったところ、展示されている絵画や作品の位置が高くてよく見えなかった。
これは、美術館が立って歩く大人に合わせてデザインされているからです。美術館を運営する方々の多くは、恐らく立って歩く大人なのでしょう。そのような状況では、美術品を鑑賞する人も立って歩く大人なのだという無意識の前提が生まれます。悪気がなくても、自然とマジョリティ(多数派)の視点や意見に偏ってしまうのです。
他には、
- 読み書きができることを前提にしている学校の授業
- 様々な障害を持つ子どもたちが参加しにくい
- 遅い時間の会議や長時間労働
- 子育てや介護など家庭でのケア責任がある人が参加しにくい
- 日本語のメニューしかない飲食店
- 日本語が読めない、外国にルーツを持つ人が注文しにくい
などのように、マジョリティ(多数派)の視点によってデザインされた社会のあり方が、マイノリティ(少数派)を意図せず排除してしまっている可能性があります。また、誰もが状況によっては多数派になったり、少数派になったりすることがあります。
ですから、大切なのは多数派を責めることではなく、この無意識の前提や、その前提によって誰かが排除されていないかどうかに気づくことだと思います。
私は、学びにくさや生きにくさを感じる人のサポートをしつつ、社会のあり方も変えていくアプローチも行なっていきたいと思い、最初にご紹介した組織変革のためのダイバーシティ(OTD)ワークショップの認定講師を取得しました。2年前に認定講師を取得し、今でも仲間たちと定期的に勉強会を行なっています。
組織変革のためのダイバーシティ普及協会では、「研究会」と「認定講師制度」があり、どちらも2023年度のメンバーを募集しているようです。ご興味のある方は、ぜひチェックしてみてください!→組織変革のためのダイバーシティ(OTD)普及協会【無料説明&相談会】