上着かけチャレンジ

今日は、今我が家で取り組んでいる「上着かけチャレンジ」についてご紹介したいと思います。これは、うちの子ども達が、帰宅後に上着を床にポーンと置いたまま絶対に片付けてくれないことにイライラし続けていた私が考えたチャレンジです(苦笑)

着ていた上着をハンガーラックにかける、というのは実はかなり難しい課題です。脱いだ上着をかけるまでには、以下のように色々なハードルがあります

  • 上着の袖が中に入らないように脱ぐか、中に入ってしまった袖を外に出せるかどうか
  • 上着をかける場所は、他の荷物を片付ける場所の近くにあるかどうか
  • ハンガーラックに手が届くかどうか
  • 右手と左手をうまく使い分けてハンガーと上着を操作できるかどうか
  • ハンガーから上着が落ちないように気をつけながら、ハンガーラックにかけられるかどうか

これらのどこかに躓いていないかを確認し、クリアしてもなお上着をかけない理由はあるかどうか考えてみたところ、「子どもにとって、上着をかけてもかけなくても、生活に影響がない」ということがわかりました。(もしかすると、私が見落としている躓きポイントがあるかもしれませんが。)でも、上着をリビングの床に置いたままにしてほしくはないし、いつも小言を言いながら片付けてあげるのでは状況は変わりません。そこで、以下のようなプリントを作り「上着かけチャレンジ」を始めました。

「1週間のうち、5回上着をかけることができたら、週末に好きなおやつ(200円以内)を買ってあげる」というルールです。上着をかけると子どもにとっていいことがある、という設定です。1週間のうち5回というところがミソです。2回まで失敗できるからです。もし7回にしてしまうと、月曜日や火曜日で躓いてしまったら、もうやらなくなってしまいますよね。

これは、心理学では「トークンエコノミー法」と呼ばれる手法で、ご褒美をあげることで、望ましい行動を増やす方法です。お店のスタンプカードやクレジットカードのポイントなんかも、この手法を使っています。

スタンプやシールがいくつたまったらご褒美がもらえるのか、期間をどのくらいにするか、ご褒美は何が適切かなど、子どもや課題によって、調整する必要があります。

ご褒美がないとやらなくなってしまうのではないか、と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、この行動が難なくできるようになれば、ご褒美がなくてもできるようになります。(おそらく、その頃には別の課題が見つかって、別の場面でトークン:報酬が必要になっているかもしれません。)

このプリントを冷蔵庫に貼って、いつでも確認できるようにしています。最初の週は二人とも頑張ったのですが、次の週から頑張れなくなりました。ここで、課題の設定が適切かどうか見直しても良いかもしれません。例えば、ハンガーにかけるのが難しければ、決まった箱に入れる、ということでも良いと思います。

実は、全くやらなかった週も間にたくさんあり、今週からまた頑張っています。子ども達が、最近新しいシールを発見したので、それを貼りたくて頑張っているふしもあります。シールを貼ったりスタンプを押すのも子どもにやらせると、子供のやる気がよりアップしますね

いくら怒っても、子どもにそれをする必要性がなければ、なかなかやってくれません。でも、子どもにとって必要性がなくてもやらなければならないことはありますよね。そういう時には、このような方法が効果的な場合があります。もしよかったら試してみてくださいね。