マインドフルネス-歯磨き瞑想-

こんにちは。三寒四温、春の長雨、そんな言葉がぴったりな時期ですね。
私は寒さが苦手なので春を待ちわびていた一方、花粉症があるので辛い季節でもあります。また、雨が降ると花粉の飛散量が少なくなるのでホッとする反面、少し気分も下がります。
私にとって、春はなんだか頭も体もモヤモヤしてすっきりしない、そんな複雑な季節です。

さて、今日はマインドフルネスについて紹介してみたいと思います。

マインドフルネスとは

マインドフルネスとは、「今ここ」に注意を集中している状態のことを言います。私たちの脳は、自分の命を守るために、常に体の内外からの刺激に反応しています。暑さ、寒さ、音、匂い、お腹の違和感、頭痛などなど・・・

様々な刺激に反応して対処することは生物として自然なことなのですが、刺激に振り回されている状態が続くと疲れてしまったり、必要な時にうまく集中できなかったりします。

自ら「今ここ」に注意を集中できるようになると、刺激に振り回されて「心ここに在らず」の状態になることが減り、ストレスを軽減したり、集中力や創造性の向上感情が安定すると言われています。

マインドフルネスに関する様々な科学的な情報については、以下のサイトをご参照ください。
厚生労働省『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』:瞑想
※ 米国国立補完統合衛生センター(National Center for Complementary and Integrative Health:NCCIH)の情報を厚生労働省が翻訳したサイトです。)

マインドフルネスのやり方

マインドフルネスの練習は、基本的には瞑想を通して行います。

瞑想というと、画像のような坐禅(あぐらを組んで座り、目を閉じる)を想像する方も多いと思いますが、実は色々な瞑想の方法があります。以下に、いくつか例を挙げてみます。

  • 呼吸瞑想
  • 食べる瞑想
  • 歩行瞑想
  • ヨガ

どの瞑想法も、一つのことに集中して注意を向け続ける練習を行います。例えば、呼吸瞑想であれば、鼻から入ってくる空気の様子やその時に感じる鼻の穴の中の感覚に集中したり、呼吸をするごとに胸やお腹が膨らんだりしぼんだりする様子に注意を向け続けます。でも、実際にはずっと集中し続けることは難しく、途中で注意が逸れていることに気づくと思います。その「気づき」がとても大事だと言われています。

瞑想は難しそうだと感じる方も多いと思います。実は、私もその1人です。
そこで、私が実践している「歯磨き瞑想」をご紹介したいと思います。

歯磨き瞑想

普段、テレビやスマホを見ながら、なんとなく歯磨きをしている方もいるかもしれませんが、歯磨き瞑想をする時には何も見ないようにします。できれば音楽もかけないほうが良いと思います。
歯の一本一本をイメージし、どこにどんなふうに歯ブラシが当たり、そこにどんな感覚があるのか、味わいながら磨いていきます。私の場合は、目を瞑るとよりイメージしやすく、感覚に集中しやすいです。

途中で考え事を始めてしまうことも出てくるでしょう。そんな時は、「あ、今違うことを考えたな」と気づいて、また歯のイメージや口の中の感覚に戻りましょう。「集中できない自分はダメだ」と思う必要はありません。「気づいて戻る」、その繰り返しができればOKです。

歯磨き瞑想の良いところは、毎日だいたい同じような時間やタイミングでできるということです。これなら、「さぁ、瞑想しよう」と思わなくても良いので、日常に取り入れやすいですよね。

モヤモヤの乗り越え方

最初に、私にとって、春はなんだかモヤモヤする複雑な季節だとお伝えしました。マインドフルネスの実践を続けても、残念ながらそんなモヤモヤがなくなったり乗り越える力が湧き出てくるわけではありません。

誰もが生きている間、常に変化や揺らぎの中にいます。「今」はその変化や揺らぎの中の一瞬です。そんなことに気づくと、モヤモヤが晴れなくても、少し気持ちが楽になるような気がします。

マインドフルネスやヨガを通して、痛みや苦痛そのものは消せませんが、感じ方を変えることはできると言われています。私も、日々の瞑想やヨガを通して、感じ方の変化に注目していきたいと思います。気づきがあれば、またみなさんに共有しますね。